【遊戯王SS】遊星「異議あり!その矛盾は見逃さない!」

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29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/28(月) 01:19:09.16 ID:seC9Oo+j0

キリュー「へっ!…こいつを見てみなぁ」

ジャラァ…

ユーセイ「あれは…証拠品にもある、目玉のアイテム」

キリュー「こいつはよぉ…。闇の決闘ができる…闇のアイテムなのさ」

ガクエンチョー「や…闇の決闘ができる……?」

十六夜「闇のアイテムですってええええええ!?」

ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ

ガクエンチョー「せ、静粛に!!…キリュー検事!これは一体…?」

キリュー「何もねぇ。…さっき言った通りさ…これは、闇のアイテムなのさ。…これを使って、闇の決闘で相手を殺したんだよ!」

ユーセイ「……やはり、そういうことか」

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30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/28(月) 01:23:17.40 ID:seC9Oo+j0

十六夜「ユーセイ!知ってたの?」

ユーセイ「なんとなくな…。昔、決闘の歴史本でみたことがあったから…なんとなく覚えていたんだ」

十六夜「でも、闇の決闘なんて…ただの都市伝説みたいなものでしょ!?」

キリュー「そうでもないぜ!…決闘は昔から…人を、いや世界を滅ぼしかけてきた。だからこれがあったって不思議じゃないのさ!」

十六夜「そんな馬鹿げた話…!……ありえる、かも」

ユーセイ(実際、何度もそういうことを見てきたし…)

ガクエンチョー「大体は分かりました…ですが、直接被告人を犯人だと…決めつける要因はないのでは?」

キリュー「あるぜ…。とりあえず、それを説明するんだったら証人を呼ぼうか。…きな!」

=================================

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/28(月) 01:30:49.54 ID:seC9Oo+j0

ガクエンチョー「証人、名前と職業を」

ミカゲ「はぁ…疲れちゃった。もう!どれだけここにくるまでに人が混んでるのよ!
なんでこんなに交通の便が酷いわけ!?あーもう頭にくる!本当に疲れるっていうか、足にくるんです足に!
いや、別に年齢とか、そういうのが関係しているんじゃないんですよ?ってか、そんなことは言っていませんけどね!
そういうのじゃなくて…なんていうかな、その?あーそうそう。女よ、女!私女だから…
アレ?なんの話をしてたんだっけ?いやねー!ホント、私こういうそそっかしいところがあってね…この前もあってね!
まーアレよアレ。私有能な上司とか秘書みたいに思われてたけど、ちょっとそそっかしいっていうか、女の子っぽいっていうか
そいういう部分があってもいいんじゃない?みたいな…そうそう、ギャップよギャップ!ギャップがあってもいいじゃない!
いや、あるべきだわ!アレ…?何の話してた…!あ、そうそう!交通のことよ交通!もう!本当に腹立つわー!
牛尾ー!どこにいるのホントにも」

ユーセイ「ち、ち、ちょっと!…黙って!本当に黙ってくれ!」

ガクエンチョー「…ふむぅ。これは…ちょっと手ごわいですなぁ。証人!名前と職業を!」

ミカゲ「え?名前と職業?狭霧 深影…セキュリティ特別捜査課長やってるんだけど!ちょっと聞いてくださいよ!いやほんと
この前ね、パトロール言ってたらそれがもう大変なの!ナンパっていうんですか?もう!私にはアトラス様がいるのに!もう!
と思いつつ私にやけてて…ああ!これって浮気になr」

ユーセイ「待った!!!」

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/28(月) 01:40:03.51 ID:seC9Oo+j0

十六夜「私も…歳をとったらああなるのかしら」

ユーセイ「それは本当に勘弁してくれ…」

キリュー「気を取り直して…では、説明に入る。…なぜ、被告以外は殺害ができなかったのか…」

ガクエンチョー「そうそう。…それでしたな」

キリュー「この撮影所は…正門を挟んで東と西に分かれているんだ。東が撮影スタジオ。西が小道具や楽屋ルームが並んでいる」

ガクエンチョー「ふむぅ。…ずいぶんとわかりやすいですなぁ」

キリュー「殺人が起きたのは東の第一撮影スタジオなわけだが…。第一撮影スタジオに入ることができたのは、被告だけだ」

ユーセイ「それは確かなことなのか!?」

キリュー「確かだ。…なぜなら、午前の撮影終了後、スタッフ・演者は全員西の楽屋に戻っている」

ガクエンチョー「全員…ですか」

キリュー「ああ。…昼飯を食べるため、だそうだ…。まあ、当然だな。そして、西の楽屋から東の撮影所に行くには」

ミカゲ「私がいた警備室の前を通らないといけないんです。…そして私は、ドラガン以外見ていない!」

キリュー「そういうことだ。…おそらく、被害者は東の第一スタジオに残っていたんだろう。…だから、殺すためには東のスタジオに移動するしかなかった!」

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/28(月) 01:45:59.31 ID:seC9Oo+j0

ガクエンチョー「どうして…アナタが撮影所の警備を?」

ミカゲ「コナミ撮影所は元々セキュリティが警備をしていたんですが…その日は忙しくて、警備に行けるのが私しかいなかったんです
でもだからって何で私なのかさっぱりわからない!確かに、確かに恋人と呼べる人はいないけど!いないけど私だって暇じゃないのよ!暇じゃ!
一体誰のもくろみなのかしらキー!!!!!やっぱりあのカーリーとかいう女?あの女か!
でもまあ確かに色々あったのは分かるけど!分かるけどアトラス様~~~~~!!
あー…でも、よくよく考えてみたら私って何でもできるし…ある意味勝ち組…ハッ!あ、勝ち組で思い出したんだけど、昨日のテレビ見ました?
私ねーインタビューで映ってたんですよーウフフ!!演技とかもー完璧にやっちゃった。いやーあれはあれで、テレビに勝ったっていうの?
なんていうかね、やっぱりカサブタみたいな」

ユーセイ「待った!!!!」

キリュー「…裁判長、もう彼女に話題を振るのはやめてもらいたい。…心が、折れそうだ」

サイバンチョー「以後気を付けましょう…」

キリュー「それと、止める係は…ユーセイ。頼んだぞ」

ユーセイ「って俺かよ!」

十六夜「…でも、あの人達が言っていることが本当だとしたら…厄介ね」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/28(月) 01:49:19.66 ID:seC9Oo+j0

ユーセイ「確かにな…。これは厄介だ」

十六夜「本当に、その道を通るしか…方法はないのかしら?」

ユーセイ「そのようだ。…俺も昨日、現場を見てきたんだが…どうやっても警備室の前を通らないといけないみたいだ」

十六夜「これは絶対絶命…かしら」

ユーセイ「かもしれない。…だが、どうにかして矛盾を見つけてやるさ…」

サイバンチョー「ふむぅ。…それでは、今回は決闘がらみの事件です。…決闘に関しての証言をお願いします」

ユーセイ「まずは…ここから崩すぞ!」

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/28(月) 01:52:18.31 ID:seC9Oo+j0

証言開始============

ミカゲ「証言?…あ、これが証言ってやつなの?キンチョ―するわー」

ミカゲ「でも…私実際見てたわけじゃないし…あ、でも音は聞こえたかも。ズドーンとか、大きい音」

ミカゲ「きっと、アトラス様のデッキだから…相手をボコボコにやってしまっていたに違いないわ!」

ミカゲ「クリムゾンブレーダーの音もしてたわね…。私もってるから知ってるのよ!」

ミカゲ「あれって使えるわよねー。相手の召喚制限できるからさー」

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/28(月) 01:55:24.13 ID:seC9Oo+j0

十六夜「あら、意外ね。…また無駄に喋るかと思ったらすんなりと終わったわ」

ユーセイ「最初はそうしようとしたらしいが、時間を無駄に使って、腕が疲れるからやめてくれ…だそうだ」

十六夜「腕が疲れる!?…時間は分かるけど、腕が疲れるって…誰が!?」

ユーセイ「裁判を傍聴している記者…ってことにしておいてくれ。よし、さっさと矛盾を暴くか」

十六夜「もう矛盾を見つけたの!すごいわ!」

ユーセイ「まあ、イザヨイちゃんは見ててよ…!」

ガクエンチョー「それでは弁護人、尋問をお願いします!」

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/28(月) 02:03:15.16 ID:seC9Oo+j0

===========尋問開始
ユーセイ「証人は…キングマンのデッキが、相手をボコボコにした…と」

ミカゲ「勿論よ!あれはアトラス様をモチーフとしたデッキ。確かに、チーム5D’sのカードも混ざってるけど…」

ユーセイ「そして、クリムゾンブレーダーが召喚し、戦っているのも聞いた。確かだな?」

ミカゲ「そ、そうよ!」

ユーセイ「異議あり!…それはありえない。クリムゾンブレーダーはおそらく…そのまま倒されたか、返り討ちにされているはずだ」

ミカゲ「そ、そんな馬鹿な!アトラス様…いえ、キングマンのカードが!」

ユーセイ「証人、被害者の墓地をご覧ください。ここには、虚栄巨影を使った…と書いてあるのですよ!」

ミカゲ「虚栄巨影…?」

キリュー「モンスターの攻撃宣言時に発動でき、モンスター一体の攻撃力を1000あげるカード」

ミカゲ「まさか…!?」

ユーセイ「おそらく、この墓地を見る限りでは…戦闘を行ったのはこの『ジェムナイト・パール』と『クリムゾン・ブレーダー』」

十六夜「この二人が戦闘し…虚栄巨影を使ったのであれば…!」

ユーセイ「クリムゾン・ブレーダーは相手を倒すことは出来ない!これは明らかに矛盾しています!」

ミカゲ「き、きゃあああああああああああ」

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/28(月) 02:11:06.88 ID:seC9Oo+j0

キリュー「異議あり!…虚栄巨影をそれ以前に使えば問題は…」

ユーセイ「異議あり!…エクシーズ素材のモンスターはどうやってもクリムゾンブレーダーの攻撃力には届かない」

キリュー「ほぅ…」

ユーセイ「そして、クリムゾンブレーダーの素材、およびジェムナイト・パール以外のモンスターを攻撃し破壊したと考えた場合…それはおかしい」

十六夜「墓地にこの順番で虚栄巨影が置かれるのはおかしい…。それじゃあ、クリムゾンブレーダーも、ジェムナイトパールも特殊召喚されないはず」

ユーセイ「そうだ!この順番で互いにシンクロ召喚、およびエクシーズ召喚するには、虚栄巨影はジェムナイト・パールに使い、クリムゾンブレーダーを倒したと考えられる!」

キリュー「ほぉ…中々やるなぁ、ユーセイ。…だが、なんだ?」

ユーセイ「……何?」

キリュー「たかだか、序盤の小さな戦闘を立証しただけだ。それじゃあ、被告の無罪を証明したことにはならないぜ」

ユーセイ(分かってる…だが、これが…小さな突破口になるかも…しれない。ここからハッタリでいくしかないか)

ユーセイ「証人!この証言は明らかに矛盾している…。アナタは、本当にあそこにいて、本当に聞いていたんですか?」

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/28(月) 02:16:47.74 ID:seC9Oo+j0

ミカゲ「な!?わ、私を疑うっていうの!?」

ユーセイ「証人の存在が怪しければ…証人も容疑者だ。なぜなら、証人はこの事件を影から操ることもできるのだから!」

十六夜「なるほど、無理やり相手を容疑者にして…情報を引き出すってことね」

ユーセイ「さあ、どうなんですか!」

ガクエンチョー「ふむぅ。…確かに、弁護人の話は無茶苦茶ですが、筋は通っています」

ミカゲ「そ、そんなぁ…!いや、だって私確かに聞いたんだもの!聞き間違いかもしれないけど!」

ユーセイ(実際のところ、きっと聞き間違いだろう。…俺もその場にいて、しっかりと理解しろと言われても…分からないだろうし)

ユーセイ「だが…叩けるところは叩かせてもらおう。なにせ情報がないんでな!」

ガクエンチョー「それでは、そのしっかりと聞いたという決闘の音…もう一度証言してもらいましょう」

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/28(月) 02:20:39.08 ID:seC9Oo+j0

=============証言開始

ミカゲ「確かに…確かに最初は違ったかもしれないけど、ちゃんと聞いたのよ!」

ミカゲ「レッド・デーモンズ・ドラゴンがの音もしてたし…それが何度も連続で相手を倒す音だってしてたわよ!」

ミカゲ「クリムゾンブレーダー?その行方は知らないわよ!もう…あいつの発言して損しちゃったじゃない!」

ミカゲ「ジェムナイトパールも何勝手に勝ってくれてんのよ!もう知らない!」

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/10/28(月) 02:23:50.30 ID:seC9Oo+j0

十六夜「こんどは極力あんまり喋ってないわね」

ユーセイ「さすがに俺の尋問がきいたか…。まあ、いい薬になっただろう」

十六夜「私も歳を取ってああなったら…ユーセイにそうしてもらおうかしら」

ユーセイ「本当に勘弁してくれ…。もう止める自信がない…」

ガクエンチョー「証人…そんなに怒らなくても…」

キリュー「証人、怒りなら弁護人にぶつけることをおススメするぞ」

ユーセイ「なんでだ!?」

ガクエンチョー「その怒りをぶつけられることも含めて…弁護人、尋問をお願いします」